初めての四天王寺。
これまで私が抱いてきた”日本の寺”のイメージには当てはまらなかった。
開放的でどこかエキゾチック?な印象…市井の人々を受けとめる力が大きそうな…と言えばよいのだろうか。「へだてなき西の門」と詠まれた時代から、このような雰囲気だったのかもしれない。
午後の予定に縛られた時間を気にしつつ、歌人相模が詠んだ連作9首の流れに沿って、境内をぐるぐると歩きまわった。
【西大門】
1 極楽に 向かふ心は へだてなき 西の門(かど)より ゆかむとぞ思ふ
石鳥居と西大門
鳥居は永仁2(1294)年に石造となる前は木造で、寛文期(1661~1672)に修理されたという。堂々として痛々しい姿。歌人相模の生きた時代はどのような姿だったろう。
説明板の写真
四天王寺が建つ上町台地はかつて、その西辺にすぐ海が広がっていたようだ。歌人相模が生きた時代、どのような景観を繰り広げていたのだろう。この屏風絵からは、四天王寺が豊かな地下水にも恵まれていたようすが想像される。
石鳥居の扁額
西大門の転法輪