enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2017.1.10

 9日の朝、安曇野の友人からメールが届いた。「積雪22cm」とあった。前日の8日は、平塚でも真冬の冷え込みだったけれど、雪が舞うようなことはなかった。
 安曇野に雪を積らせた9日。平塚では、午後になって雨が上がった。空気に瑞々しい潤いを残しながら、青い空が広がっていった。夕暮れには、澄んだ月が白い顔を浮かべていた。
 
 10日の真昼の海はまぶしかった。正面の大島を見ることができない。春が間近い…空気に春の光が混じっているように感じた。
 波の音。波の裏の透き通った翡翠色。安曇野の友人に北アルプスがあるように、私には平塚の海がある…それぞれに生まれ育った場所の空気がある。やましいほどの平穏な空気。
 この平穏な海と空の果てに、むごたらしい死が日常的にあるような国が、不安な昼と夜を繰り返していることを思う。思うだけだ。いつも思うだけで終わってしまう。

イメージ 1
1月10日の海

イメージ 2
海岸通りの教会に咲く水仙…生垣の間に咲くたった1本だけの水仙が、人を引き留めるほどに香っている。

追加した写真(1月10日の月)
イメージ 3