enonaiehon

私の第三十四夜をつづります。

2015.9.1

 もう9月。2015年の過ぎてしまった時間のこと、残る時間のこと。何もしてはいない自分のこと。ふりかえると気持ちが沈む。こんな時、浜辺暮らしの猫に逢えたら、と思ったりする。もうどこにもいない猫。そして、もう昔のようには会えない人、話せない人…ぼんやり生きていると、そんなどうにもならないことばかり増えてゆく。
 雨があがって、図書館に向かった。『敗北を抱きしめて』という本を借りた。最近読み終わった網野善彦対談集のなかで、初めてその書名を眼にした。印象に残るタイトルだった。
 手に取ると、かなり重い。『昭和天皇終戦史』に続いて、『網野善彦対談集 「日本」をめぐって』を読み、そのなかで知った本。
 読書ということでは絶対的に偏食で栄養不足になってしまった私だけれど、読むことでエネルギ-を分けて貰ってきた記憶はまだ残っている。今度は、読み終えるまで、ちょっと時間がかかりそうだ。いや、今の私の理解能力・集中力で読み通せるのだろうか…。少しでも栄養がつくと嬉しいのだけれど。
 夕刻、図書館を出ると、スコールのような雨だった。それも駅に着くころにはほとんど止んでいた。

雨上がりの人魚姫像
イメージ 1